Dropboxの利用者はたくさんおられると思いますが、無料プランでは容量が少ないのが泣き所。すぐに容量が天井打ってしまって、あれやこれやとフォルダの中のファイルを出し入れしている方もおられるのではないでしょうか?そんな方におすすめなのがownCloudです。自社のWebサイトの容量全部使ってる方っておられないと思うので、空きスペースを有効活用してみてはいかがでしょう?







ownCloudってなに?

簡単に言うとオープンソースで開発されているDropboxのようなものです。自前のサーバーはもちろん、レンタルサーバーでも条件さえ揃えばインストール可能です。また、クライアントソフトもWindows、Mac、Linux、iPhone、Androidとそろっていますので、Dropboxとなんら変わらない操作感で使用することができます。

当社での活用例

うちではレンタルサーバーの容量が100GBに対し、ホームページ、データベース、メールの容量全て合わせて2GB弱だったので、98GBが空きスペースとなっていました。このうち、50GBをownCloudに割り当てて使用しています。自習室マイタスは3店舗で営業中ですので、各店舗で最新様式が利用できるのはもちろん、各種データの同期に利用しています。

活用例

これまでの経験上、ownCloudで解決できそうな事例を幾つか考えてみます。某団体で事務局長やったり、前職でISOの管理責任者をやったりシステム管理者やったりしてきたので、あの時これがあればという思いで書いてます。

会議資料の配布

社内の会議ならなんら問題ないんですが、業界団体やNPOなど、本業が他にある方々の集団だと、資料の一斉配布もなかなかはかどりません。資料作成の担当者は毎回頭を悩ませていることだと思います。まして会議中に資料の差し替えなどあろうものなら大変です。USBメモリで再配布しても、かなり時間の掛かる作業です。ownCloudでもDropboxと同じようにURL共有の機能がありますので、ユーザー登録なしでも会議の参加者に事前配布をすることが可能です。また、ユーザー登録は管理者が行えますので、もし参加者にownCloudのクライアントをインストールしてもらうことができれば、ほぼリアルタイムで資料を同期することもできます。これができたらどんだけ楽になるか。会議のアイドルタイムもぐっと減ります。

ISOでよくある話

ISOって最近あまり聞かなくなりましたが、認証を維持しておられる企業も多いと思います。ISOの中で割と面倒なのが文書管理です。ISOではルール上、文書の最新版が必要なときに必要な場所で必要な人が利用可能な状態を維持しなければなりません。これを紙で管理するのは非常に億劫です。マニュアルや規定、作業標準などの文書はWebサーバーでHTML化したり、Wiki化することで最新の状態を維持することが簡単にできますが、記録様式などは印刷して使うことも多いので、クライアントPCに保存されていることも多いと思います。この記録様式を保存しているフォルダをownClowdで共有して同期すれば、文書管理の手間をそうとう軽減することができると思います。また、ファイルの世代管理機能も備わっていますので、旧版管理も可能です。社内のファイルサーバーにVPNを通して取り扱いさせることを思えば、ユーザーの負担もヒューマンエラーもぐっと減りますね。

自動バックアップ

自前のサーバーなど、容量が充分にある場合は、PCのバックアップ先として機能させることもできます。各ユーザーに必要な容量を割り当てておき、バックアップソフトのバックアップ先をownClowdの同期フォルダにしておくだけで、自動的にサーバー上にバックアップを保管する事ができます。現実的には、お昼休み中などのPCを使用しない時間帯にバックアップソフトを走らせ、ownClowdでサーバー上にバックアップといった流れが考えられます。これでいつでも直近の昼休みまでの作業は保全されますので、大ダメージを回避することができます。いまはフリーのバックアップ、ミラーリングソフトもありますので、これくらいのことであればすべてフリーで揃えることができます。

取引先や友人との共有

ま、ありがちなので割愛します。共有フォルダにパスワードと期限を設定できますので、安心してファイル共有が行えます。サーバーの設定や(php.iniでの最大アップロードサイズなど)容量にもよりますが、大きなファイルであっても簡単に共有することができますので、FTPやファイル転送サービスより作業工数を少なくすることができます。また、写真を保存するフォルダを共有すれば、手元で整理するだけで遠く離れた祖父母に孫の写真を常に送ってあげるなんてことも簡単にできます。個人でownClowdを使えるサーバーを持ってる人ってなかなかいないと思いますが…

注意点

ownClowdのサーバーへのセットアップは結構ハードルが高いです。特にレンタルサーバーの場合は各社各様の制限がありますので、うまく動かない場合はエラーログを読みながらひとつずつ解決していく必要があります。自前のサーバーの場合、パッケージ管理システムからコマンド一発でインストールすることもできます。公式サイトのマニュアルから引っ張ってきた推奨環境は下記の通りです。(ownClowd9.0の場合)

推奨されるサーバー環境

  • Red Hat Enterprise Linux 7
  • MySQL もしくは MariaDB
  • PHP 5.4 以上
  • Apache 2.4 かつ mod_phpが利用可能

その他、動作可能なサーバー環境

  • Debian 7、SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3及び12
    Red Hat Enterprise Linux、Centos 6.5及び7(7は64-bitのみ)
    Ubuntu 12.04 LTS、14.04 LTS、14.10
  • Apache 2系 かつ mod_phpが利用可能
  • MySQL もしくは MariaDB 5.5以上、Oracle 11g、PostgreSQL
  • PHP 5.4 以上
  • 仮想環境:Hyper-V、VMware ESX、Xen、KVM

クライアント環境

  • Windows XP SP3 (EoL Q2 2015)、Windows 7 以上、 Mac OS X 10.7以上(64-bitのみ)
    CentOS 6.5及び7(7は64-bitのみ)、Ubuntu 12.04 LTS、14.04 LTS、14.10
    Fedora 20及び21、openSUSE 12.3及び13、Debian 7及び8
  • iOS 7以上、Android 4以上
  • IE9以上(互換モードを除く、)Firefox 14以上、Chrome 18以上、Safari 5以上

レンタルサーバーの場合

ちなみに、さくらインターネットの場合、.htaccessでOptionsが利用不可なので、インストールとその後のアップデートのたびに修正が必要になります。あと、おぼろげな記憶で申し訳ないのですが、phpも5.4だと「古いよ!」って怒られたような気がするんですけど。うちはすでに5.6に上げているので、記憶違いかもしれませんが。

使って損はない

Dropboxの有料プランまで含めて考えればセットアップの手間や費用をかけてまで導入するメリットがあるのかという存在ですが、自分が持っている環境に対してスケーラブルに対応できるのが意義深いと思います。自前のサーバーを持っている企業であれば、その恩恵は計り知れないと思いますよ。まず、確保できる容量が桁違いですし、貴重なデータも自社サーバーと自社クライアントで完結することもできます。もちろん、DropboxやGoogleDrive上のデータを外部コピーとみなすのかどうかは各企業のセキュリティポリシー次第ですが、自社で完結できるならこういったファイル共有サービスも検討に値するんじゃないかと思うわけです。







Author Profile

midzuki
自習室マイタスの運営本部、ハシヅメアーキテック代表者。本業は建設業。自習室マイタスの内装デザインおよび施工はすべて本人が行っている。
何事も断らない性格から、とある学習塾の塾長を任されたり、講師を兼任したり、工事のついでにオフィス機器の導入や慣熟指導、研修会講師など、自分でお役に立てることならできうる限り対応してきた。オフィスの新築・改装の際にワンストップで事務所機能をすべて揃えられると喜んでいただいている。ちなみに塾講師としての専門分野は現国で、現国で満点を取らせる男。

【その他の特徴】
◆一級施工管理技士
◆二級建築士
◆ネットワークに繋がるデバイスならだいたいなんとかできる。
◆基本的に自前主義で自分できることなら何でも自分でやる。
◆とにかく機械が好きで、友人のリサイクル工場で一日楽しめる。
◆ご要望が多いので現国の短期集中セミナーやるかも。
◆趣味は料理とギターで、Facebookから自炊録の移行を計画中。
◆最近、頭髪のことを気にしている。
◆こちら側のどこからでも切れないタイプの人種。
◆極度の育メン